ウィーンに行ったらホイリゲ:2019ドイツ旅・ウィーン編5
ウィーンはワインの名産地。
そのワイン農家がおつまみと共に新酒を出してくれるのが「ホイリゲ」です。
ウィーンに行ったら、ウィーンの森のホイリゲに行かなくちゃ!
というわけで、9月12日(木)の昼間に行ってきました。
途中で寄り道をするのも楽しいですよ。
ホイリゲとは
ホイリゲ(heurige)はドイツ語で「今年の」という意味。
ウィーンでホイリゲと言ったら「今年のワイン」つまり新酒を指します。
ボージョレ・ヌーボーみたいなもの?
そして、新酒を出す酒場も「ホイリゲ」。
ホイリゲに行って、ホイリゲを飲もう!
と、少々ややこしいことになります(笑)。
グリンツィンクへ
ウィーン周辺にはにはたくさんのホイリゲがあります。
ウィーン中心部から近くて有名なのがグリンツィンク(Grinzing)。
交通機関の切符はウィーン中心部と同じ扱いで、私がウィーン初日に購入した「72時間券」でも行けます。
リング通りのショッテントーア(Schottentor)駅から38番のトラムで行くのが分かりやすいです。
UバーンのU4を使ってハイリゲンシュタット(Heiligenstadt)まで行き、市バス38A番に乗り換えていくこともできます。
路線図(PDF)🔗
市バス38A番の経路と時刻表(PDF)🔗
私は西駅からU6を使って、ヌスドルファー・シュトラーセ(Nußdorfer Straße)で路面電車38番に乗り継ぎました。
寄り道1・フンデルトヴァッサーのゴミ焼却場
乗り換え駅のヌスドルファー・シュトラーセ駅からは、隣駅のシュピッテラウ(Spittelau)にあるゴミ焼却場が見えます。
フンデルトヴァッサーのデザインが異彩を放っています。
フンデルトヴァッサーのゴミ焼却場、今回は行きませんでしたが、過去に撮った写真を。
2010年6月撮影
シュピッテラウは、私が今回使ったU6でも行けるし、ハイリゲンシュタット行きのU4でも行けます。
グリンツィンクへ行く前に寄り道するのにちょうどいい!
今回は寄り道せずにヌスドルファー・シュトラーセから先へ進みます。
乗り継ぎの路面電車の停留所。
38番グリンツィンク行きに乗ります。
路面電車の車内。
新型路面電車の場合は、行き先や次の停留所名が表示されます。
終点グリンツィンクに到着。
ショッテントーアから21分、ヌスドルファー・シュトラーセから12分です。
寄り道3・ベートーヴェンゆかりの地も近い
ベートーヴェンの「ハイリゲンシュタット遺書」のゆかりの地もすぐ近く。
ベートーヴェンはワインが大好きだったそうで、当然ハイリゲンシュタットにもホイリゲがあります。
寄り道4・山の上からウィーン一望
市バス38A番の終点は、カーレンベルク(Kahlenberg)という山の上。
ここからはウィーン市街とドナウ川が一望できます。
2010年6月撮影
特に夏はとっても気持ちがいい!
オススメです。
昼間にいろいろ寄り道で観光をして、夕方からホイリゲに寄るのもいいですね。
昼から開いているホイリゲへ
いろいろ寄り道をオススメしましたが、今回、私は毎夜オペラなどの予定を入れてしまったので、ホイリゲも昼に行くしかありません。
グリンツィンクにはたくさんのホイリゲがあり、ガイドブックにもたくさん載っています。
でも昼から開いている店は限られています。
というわけで、以前昼に入って美味しかったこの店へ行きました。
「Alter Bach-Hengl」というお店です。
ワイン農家が飲ませてくれる店というレベルを超えて、完全にレストランですが、食べ物も美味しくて間違いないので。
ビル・クリントン元米大統領も来たことがあるようで、写真が入り口で出迎えてくれます。
昼間なのでガラガラですが、写真に写っていない奥のスペースで何かのパーティーをやっていました。
室内の一般客は私1人でしたが、室外の席には数組いました。
「ホイリゲ」を注文
ビールや普通のワインもありますが、まずはホイリゲ(Heuriger)を注文します。
0.25リットル、3.2ユーロ。
0.25リットルだと、通常のグラスワインの倍くらいの量でしょうか。
それが3.2ユーロ。
今回の旅行中のレートは1ユーロ=122.5円くらいなので、400円弱です。
ホイリゲはミニジョッキで出てきます。
新酒ですからコクはなく、ちょっとアルコールの角がありますが、スイスイ飲めちゃいます。
冷たい料理はセルフサービス
ホイリゲは本来、テーブルでは飲み物だけ注文し、食べ物は別注文(セルフサービス)というシステムらしいです。
この店でも前菜系の冷たい料理は別注文。
入り口に肉屋さんのようなショーケースがあり、その場で料金を支払います。
今回は利用しませんでしたが、以前利用した際は現金のみでした。
温かい料理はテーブルで注文
温かい料理は普通のレストランと同様、テーブルで注文できます。
ショーケースの前菜系も捨てがたいのですが、今回は食べると決めていたメニューがあるので、温かい料理のみ注文します。
緑の枠に囲まれた「UNSERE EMPFEHLUNG」(私たちのオススメ 15.5ユーロ)がこの日のお目当て。
「温かいミックスプレート:燻製肉、ローストポーク(シュヴァインスブラーテン)、ローストチキン、ソーセージ、パセリポテト、ザワークラウトかサラダ」
これが美味しくていつも頼んでしまうのですが、本来2人前と思われる量。一人で食べるには多すぎます。
念のため「少量バージョン」はないのか聞いてみましたが、ないとのこと。
覚悟を決めて注文しました。
写真では量の多さが伝わりにくいのですが……。
「燻製肉」を一口大に切ったものが、この厚さ。
普段だったら、これだけで肉はもう十分って言うかもしれません。
最近、牛肉はおろか豚肉でもあまり受け付けなくなってきたアラフィフですが、見た目よりあっさりしているのか、美味しいからなのか、どんどん食べられちゃうんですよね……。
「タッパー持ってくれば良かった」と思いつつ、完食しました!
おなか、はちきれそうでしたが。
でもホント美味しいんです。
写真見たらまた食べたくなってきました。
普通のワインも美味しい
あの量の食事のお供にホイリゲ1杯では足りないので、飲み物を追加します。
今度は普通のワインで。
ホイリゲは若くて好きじゃないという人には普通のワインがオススメ。
ウィーンのワインは日本にあまり出回っていませんが、美味しいです。
メニューの下の方には赤ワインもありましたが、白ワインで。
一番上の「Grüner Veltliner」(グリューナー・ヴェルトリーナー)を注文。
ウィーンではよく見かけるワインです。
「大か小か」と聞かれたので「小」を選択しました。
普通のワイングラスで供されます。
でも、ちょっと普通じゃない。
量のラインが入っています。
小は1/8リットル、大は1/4リットル、ということのようです。
ドイツ語圏ではあらゆるコップやカップに量を示すラインが記されていて、ファストフードの紙コップにまで記されているのですが……。
ワイングラスにも記されてたかなあ?
あまり記憶にありません。
ホイリゲ独特なのかも。
ほかのレストランに行ったときに気をつけて見てみます。
デザート
この後、お店の方がデザートを勧めてくださいました。
ザッハトルテとアプフェルシュトゥルーデルというド定番(笑)。
食べたいところですが、残念ながら私は「デザートは別腹」というタイプではなく、すでに胃に入る余地がないのでお断りして、お会計をお願いしました。
請求額は覚えていませんが、20ユーロちょっとだったので、チップ込みで25ユーロ支払いました。
3,000円くらいです。
この店はクレジットカードが使えますが、昼間はダメとのこと。
はっきり覚えていませんが使えるのは15時からとか?時間外だと言われました。
ご利用の際はご注意ください。
最後に
グリンツィンクのホイリゲは良くも悪くも観光地化されています。
普通のレストランのように注文できたり、クレジットカードが使えたり、ワイン以外の飲み物も楽しめたりするし、もちろん英語も通じるので、利用しやすいと思います。
ウィーン中心部からも近く、同じ切符で行けるし、周辺に寄り道できる観光スポットも多いので、ぜひ気軽に行ってみてください。
ホイリゲ本来のスタイルでワインと冷たい料理だけ提供するワイン農家は、「ブーシェンシャンク」(Buschenschank)というようです。
この単語で調べるといろいろ情報が出てきますので、「観光地化されていないホイリゲに行きたい」という方は、ぜひ検索してみてください。
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