ゲルリッツ街歩き:2017ドイツ旅・東欧を感じる小旅行編6
ドイツ旅4日目、2017年9月26日(火)の小旅行。
ベルリンからリュベナウ(シュプレーヴァルト)を経て、ゲルリッツ(Görlitz)に到着しました。
ゲルリッツ駅。カメラのレンズに付いた雨が丸く白く写っています
ゲルリッツはポーランドとの国境の街です。
ベルリンからここまで、移動時間は2時間45分。
ドレスデンからの方が近く、列車で1時間半程度です。
もう夕方なので駆け足で観光します。
ゲルリッツ、日本のガイドブックにはあまり詳しく載っていませんが、長い歴史と独特の文化を感じる美しい街でした。
駅から国境を目指す
ゲルリッツの公式サイトの地図です。
Die Stadt Görlitz🔗(表示は変更されています)
地図の左下の「Bahnhof Görlitz」(ゲルリッツ駅)から、右上の橋「Altstadtbrücke」(旧市街の橋)を目指します。
ナイセ川(Neiße)を挟んだ東側はポーランドの「Zgorzelec」(ズゴジェレツ)という街。
ポーランドへ橋を歩いて渡ることができます。
この公式サイトを事前に見ておけば良かったんですが、ほとんど調べてなくて、ツーリストインフォメーションも見当たらないし、地図も持たぬまま、同行してくれたドイツ在住の友人のスマホだけを頼りに歩きました。
というわけで、以下の説明は帰国後に調べたもの。ゲルリッツ観光を考えている人の参考になれば幸いです。
そして何より次回訪れる自分のための記録として。
ベルリン通り
まずは駅前から伸びるベルリン通り(Berliner Straße)を市電に沿って、街の中心部へと進みます。
駅前から伸びるベルリン通り
道の途中、右側に「シュトラスブルク・パサージュ」(Straßburg-Passage)があります。
パサージュに改装されたのは20世紀末で、元は19世紀末に建てられたオットー・シュトラスブルクという繊維会社の建物だったようです。
郵便局広場
しばらく歩くと広場に出ました。
「Postplatz」ポストプラッツ=郵便局広場。
名前の通り、郵便局に面しています。
郵便局(Postamt)
郵便局広場の噴水
フラウエン教会
マリエン広場
市電に沿ってフラウエン教会の前の道を進むと、正面に塔が見えました。
この辺りは「Marienplatz」(マリエン広場)です。
白い塔は「Dicker Turm」(ディッカー塔)、あるいは「Frauen Turm」(フラウエン塔)。
ディッカーは「太っちょ」の意味です。
写真右側の建物はデパートで、ユーゲントシュティール(アールヌーヴォー)様式の内装がとても美しいらしい。
中に入らなかったのがつくづく残念です。
次に行ったら必ずここで買い物しよう!
写真で、ディッカー塔の左の黄色い建物は銀行、その奥が「Senckenberg Museum für Naturkunde Görlitz」(ゼンケンベルク自然史博物館)です。
この博物館は観光スポットとして地図に載っています。
上の公式サイトの地図を拡大。
Die Stadt Görlitz🔗(表示は変更されています)
地図の2番がゼンケンベルク自然史博物館です。
オーバーマルクト
さらに北へ進むとオーバーマルクト(Obermarkt)という細長い広場に出ました。
オーバーマルクト。西の端から東を望む
きれいに修復された家々が建ち並んでいます。
塩や麻の取引所や商人の家だったそうです。
奥に写っている塔は左が市庁舎(Rathaus)、右が三位一体教会(Dreifaltigkeitskirche)。
ツーリストインフォメーションもこの広場の東端にあります。
ライヒェンバッハ塔とカイザートルッツ
オーバーマルクトの西側には「Reichenbacher Turm」(ライヒェンバッハ塔)。
元は防衛塔でした。
その左奥に見える丸い建築物は「Kaisertrutz」(カイザートルッツ)という名で、元は要塞。
両方とも現在は文化史ミュージアムになっています。
ちょっと遠回り
このままオーバーマルクトを東側へ抜けて行けば目的の橋に出られたのですが、道が分かっておらず、さらに北へ進みました。
旧兵舎
真っ直ぐ行くと、この建物に行き当たりました。
イェーガーカゼルネ(Jägerkaserne)という名前です。
イェーガーは狙撃兵、カゼルネは兵舎。つまり元は狙撃兵のための兵舎。
現在は役所になっています。
ニコライ塔
旧兵舎に突き当たったため、建物に沿って右へ行きました。
正面に見えているのがニコライ塔(Nikolaitrum)。
右に見える2本の尖塔が、目指す「旧市街の橋」近くのペーター教会(Peterskirche)です。
この道(Hugo Keller Straße)、間違えて来てしまったわけですが、紅葉がとても美しかったです。
ペーター教会
ペーター教会はザクセン州で最大かつ最古の教会。
公式サイトの地図の15番です。
前の道が狭く、正面から全景を撮影するのは無理でした。
その裏を流れるナイセ川の対岸はポーランドです。
目指す「旧市街の橋」も見えます。
ポーランド側へ橋を渡る
いよいよ橋を渡って、ポーランド側へ入ります。
と言っても国境を示すものは何もありません。
ただ歩くだけです。
橋からポーランド側を撮影。
きれいに修復されたパステルカラーの建物が並んでいます。
逆にドイツ側を撮影。
全景が撮れなかったペーター教会が、裏からバッチリ撮影できます。
橋のたもとには、ドイツ側、ポーランド側ともにレストランがありました。
時間があればお茶でもしたいところでしたが、断念。
写真を何枚か撮っただけで、駅の方へ戻ることにしました。
ウンターマルクト
帰りはオーバーマルクトへ出る道(Neißstraße)を行きます。
オーバーマルクトの手前には「Untermarkt」(ウンターマルクト)という一角があり、オーバーマルクトにかけて観光スポットが集まっています。
市庁舎
中央の白い塔は市庁舎(Rathaus)。
時計の装飾が美しく、東欧っぽい感じ。
シェーンホフ
先に進むと、「Schönhof」(シェーンホフ)という建物がありました。
ルネサンス様式で、現在はシュレージエン(シレジア)博物館。
公式サイトの地図の1番のはずですが、微妙に場所が違うような……?
まあ、でも、その辺です。
その向かいには陶器のお店。写真はショーウィンドウです。
可愛らしい陶器に惹かれて、時間がないと思いつつ買い物しちゃいました。
とは言え、さすがに陶器はシュプレーヴァルトで買ったばかり。
代わりに陶器と同じような模様のフクロウのクッションを購入しました。
一緒に「シュレージエン」の地図のエコバッグも購入。
この店は地図やガイドブックなど観光客向けのグッズもいろいろ置いていましたが、多くが「ゲルリッツ」ではなく「シュレージエン」のものでした。
恥ずかしながらシュレージエンって何?という状態だった私。
帰国後調べたところ、長い歴史があり一言では説明できませんが、現在のポーランドとチェコが中心となる地域で、ドイツはごく一部です。
このエコバッグの地図で見ると、左から五つ目の赤い丸がゲルリッツで、その中央をナイセ川が流れています。
ゲルリッツは、ドイツ人というより、シュレージエン人だという意識の方が強い土地なのかもしれません。
ナイセ川対岸のポーランドの街とも、元は一つの街だったようですし、街のあちこちに要塞だの兵舎だの防衛塔だのが点在しているし、長く複雑な歴史をくぐり抜けて来た街なんだ、と感じました。
再びオーバーマルクトと駅
陶器のお店から少し進むと、見覚えのあるオーバーマルクト。
正面にライヒェンバッハ塔が見えます。
だいぶ薄暗くなってきました。
最初に来た道を戻って駅へ。
駅はサーモンピンクに染まっていました。
当初予定より1時間遅れて、18:45発の列車でベルリンへ戻ります。
21:30ごろベルリン到着。お疲れ様でしたー。
というわけで、小旅行編は今回で終了です。
ちょうどベルリン行くついでにポーランドも行きたいなって思ってたら、いい記事を発見。リュベナウの記事も楽しく拝見しました。
次回ドイツに行ったときはピクルスも探してみたいと思います。
カメラの続編が気になるー。
YuKunさん。コメントありがとうございます。ガイドブック代わりになればいいなーと思って書いたので、とてもうれしいです。
カメラの続き、なるべく急ぎます!(笑)